成長期の膝の痛み「オスグット・シュラッター病」とは?親が知っておくべき予防とサポート法

育ち盛りの子どもがスポーツをしている最中に膝の下に痛みを訴えることがあります。この症状は「オスグット・シュラッター病」と呼ばれ、特に小学生から高校生にかけて多く発症するものです。身長が急激に伸びる成長期に加え、バスケットボールやサッカー、バレーボールなど、走る・跳ねる動作が多いスポーツで膝に負担がかかることが原因です。この記事では、オスグット・シュラッター病について詳しく解説し、親ができる対処法や予防策を紹介します。

オスグット・シュラッター病とは?

オスグット・シュラッター病は、特に成長期の子どもに多く見られる膝の痛みの一つです。成長期には骨の成長が急激に進みますが、筋肉や腱がその成長速度に追いつかないことがあります。特に膝にかかる負荷が大きくなると、膝の下部にある脛骨粗面(けいこつそめん)という部分に炎症が起こり、痛みを感じるようになります。

どんな子どもがなりやすいのか?

特にバスケットボールやバレーボール、サッカーなどのスポーツをする子どもたちに発症しやすいとされています。これらのスポーツは走る・跳ねる・急に止まるなど、膝に負担をかける動作が多く含まれているためです。また、身長の急成長期にあたる小学生から高校生の間、特に成長が著しい男の子に多く見られる症状です。

なぜ成長期の子どもに多く発症するのか?

成長期には骨が急激に成長しますが、筋肉や腱はその成長についていけず、結果として膝に過度な負荷がかかります。特にストレッチング不足や筋肉の柔軟性の欠如があると、膝周りの筋肉が硬くなり、脛骨粗面にストレスがかかることでオスグット・シュラッター病が引き起こされることが多いです。

オスグット・シュラッター病の主な症状

1. **膝下の痛み**:特に運動後や、膝を曲げた際に痛みを感じることがあります。
2. **膝下の腫れ**:膝の下の骨が突出して腫れることがあります。
3. **運動中の違和感**:運動中、特にジャンプやランニングの際に強い痛みや違和感が現れることが多いです。

親ができる予防と対策

1. **ストレッチングと柔軟性を保つ**
膝への負担を減らすためには、日頃からしっかりとストレッチを行い、太ももの前側(大腿四頭筋)の筋肉を柔軟に保つことが重要です。運動後には必ずクールダウンを行い、筋肉をほぐすことで、膝の負担を軽減できます。運動後に限らずこまめにすることをお勧めします、ですので親御様には、お子様がストレッチングをする環境を整えてもらいたいです。やっていないようでしたら、お声がけ、お願いします。

2. **適切な休息を取る**
痛みがあるときは無理に運動を続けることは避け、適切な休息を取ることが大切です。特に成長期の子どもは、疲労が蓄積しやすいため、十分な休息を心掛けることが重要です。夜更かししてるようでしたら、早めに床に就くようにお声をかけてあげてください。

3. **冷却の活用**
痛みが強い場合には、氷で膝を冷やして炎症を抑えると効果的です。また、痛みが出ている脛骨粗面部と、その裏のふくらはぎの上部(膝裏のすぐ下)を挟むように圧迫して冷却する事はさらに効果的です。氷は薄手のビニル袋に入れてあげるのが良いと思います。

4. **専門家への相談**
痛みが続く場合や症状が悪化する場合は、整形外科の専門医や理学療法士に相談することをお勧めします。適切な運動制限やリハビリを行うことで、長期的な問題を防ぐことができます。

まとめ

オスグット・シュラッター病は、成長期の子どもに多く見られる膝の痛みですが、適切な対策を取ることで症状を和らげ、無理なくスポーツを続けることができます。親としては、子どもの運動習慣や休息に気を配り、日常的なケアをサポートしてあげましょう。

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