頚部捻挫の施術をしていて気が付いたこと。
ただの頚部捻挫ではなく、交通事故で来院していただいている患者様から。
受傷後1か月経過しての来院だったんですが、頚部の施術をするのに手を動かすんですが、両方の腕(前腕)の外旋(回外)の制限がでます。
私の考えは、ハンドルを握っているところへの、後方追突事故で、前停止車両への玉突き事故の衝撃が前腕の筋肉の機能障害を起こして、肩甲帯の可動制限とそれによる頚部の過緊張が捻挫痛を増長していると。
つまり何が言いたいかというと、首をいくらシップなどで痛みを抑えようとしても、腕の機能が首と同時に整っていかない限り、痛みの根本解消に至らない、ってことです。
痛いと訴えられている部位のレントゲン検査だけになることが多いのですが、せめて交通事故の場合は、首だけではなく、腰も背中もしっかり確認してもらう方が良い、と私は考えています。
軽自動車といえど、1トン近くある物体が、いろいろ保護されている環境であったとしても、いろんな防御反応を張り巡らせて、命を守ろうとします。その時の自己防衛で、命に係わる存在の少ないところからケガを重ねていきます。
事故被害を受けてから、後日の方が痛みだったり、しびれだったりが発症するのは、損傷している体で普段通りの生活を行い、体にかかる負荷の許容量が突破してしまうからだと考えています。例えば切り傷を指先に作ってしまったとします。止血したものの、手を洗ったり、その切れた指先を使わなければならないような状況になった時、再び流血してしまったことはありませんか。障害があるところは、普段通り生活できません、きれいに組織がもどらなければ。
普段の生活の中でも安静をする必要はありませんが、施術を受けながらということが大事だと感じています。切り傷だって、絆創膏をしていれば、水に濡れた時貼り替えますよね。処置と併用して日常を送っているのと同じこと、どのケガにおいても、できたら専門の医療機関に通院しながら日常を取り戻していってほしいと考えています。
頚部捻挫について今回は交通事故の話でしたが、この交通事故によるケガも様々。日常生活における、頚部捻挫も様々で、一人一人の生活も違うわけです。平均してみんなと同じような電器をするのも良いですが、ひのくま整骨院ではひとりひとりの、お体の反応に合った施術を手技療法で行っています。