野球肩

テニス肘もテニスをやったことないのに、テニス肘といわれてしまうことがあります。

同じように、野球をやっていないのに野球肩といわれてしまうことがあります。

つまり、テニスをしているときに多い症例で肘の障害が、テニス肘。野球をやっている人に多い方の症例が野球肩ということで、本当の傷病名とは違う総称ということです。

野球肩は肩関節がずれてしまっているので、正常な関節位置に整えとどめなければなりません。上腕骨が前方にズレ、上腕骨が親指側に捻れます。上腕骨はひじの辺りは正常位置にあるか、小指方向に捻れます。つまり肩関節位置の上腕骨が親指方向に捻れてしまったままだと、手が使いにくいので前腕を小指方向に捻じるか、肘関節側の上腕骨を小指方向にひねることで、手はいつもの位置をキープできているようになるのです。この上腕骨がねじれを作るということは、上腕骨が円柱状ののっぺりした棒ではないということがわかります。

たとえば、ゴムチューブの中に扁平な棒を複数入れ、縦に並べます。同じ向きに並べることもできますが、いろいろと向きを変えてチューブをまげて固定することも可能です。つまり、その状態を無意識に上腕骨、尺骨、肩甲骨の作る肘関節、肩関節で筋肉の構成で、できているチューブ内で起こしてしまっているのです。ゴムチューブ内の扁平な棒であればただ戻せば済むのですが、筋肉が骨についていて、筋肉がその歪みを作るわけなので、骨だけを整えようとしてもできません。そこで矯正と筋肉の調整が必要になります。

休んでいてもなかなか良くならないという人がいますが、入院するように安静もできていないし、他の力を使わなければ、チューブ内のゆがみは合わせられないと思っています。まして筋肉が骨についているんですからなおさら専門の調整が必要になります。大きく動かせばよいわけではありません。小さくしか動かせなくなっているものを差も大きく動かせているように見せるのです。だから、休んでいてもよくなってくれないんです。これはメンタルが引き起こす、防御という作用が起こしている間違った運動です。その動かし方も訂正しなければいけません。メンタルだったら言葉で・・・と思いますが、初期ならば通じるものですが、当たり前になってしまっているので、言葉での対処はできなくなっています。

実は野球で傷める、野球肩よりも何気ない日常動作で痛くなっている野球肩の方が、自己治癒に働きかけるのは難しいのではと思っています。

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