最近は歩き方の「How to〜」で、踵から着きなさいとう、説明は減ったかもしれない、と改めて考え直しています
ただ、多くの人の脳裏に刷り込まれた「踵から着いて」という歩き方。見た目や結果が、踵が地面に接触する、事には変わりありません。
でも、私は最近よく思うんです。私達も哺乳類、特別な生き物では無い限り、犬やネコ、馬や牛や豚、など体の動かし方が似ていると思うので、参考にしようと。
これらの動物たちにも、踵の骨があります。しかし、踵は歩く時や走る時、地面に接触しません。ということは、私たちが2本足で立ち、歩き、走るようになったから、大きな踵の骨に進化しているんだ、と。
私も学者では無いので、セミナーなどで聴いた話から、自分が納得する解剖生理運動学の解釈で、種子骨は、荷重を分散するためにある、ということ。
動きに関与していなさそうな膝のおさらも、そう考えられると、私は腑に落ちるんです。踵も同じで、全身の体重を、2本の足で支えるわけで、踵が大きくなり体重を分散すること。それに加え、大きくなった踵が立った時に、指先で不安定な姿勢でいるよりも、親指側と小指側と踵の骨との3点で面積を確保した方が安定するということ。
何年か前にドラマで足袋の街、行田市をテーマに放映されていましたよね。その時に、日本人はミッドフット走法が適している、という話がありました。
昔は長距離走は踵から、短距離走は踵をつけずに、みたいなこと、言われていることもありました。
どっちも走るんだから、私は踵の意識は持たないことの方がいいんだろうなぁ、とこの仕事に携わるようになって考えていました。
結局、歩く事も、走る事も、かかとはあまり意識しないで、自然に足が前に出て、自然に地面に足がつくようにすれば良いんです。いつも自然、楽、を意識した体の使い方をして、それをスポーツにも採り入れることの方が選手生命を長く保てると考えています。
ただし、動かないことが体が楽、は頭の中だけのことで、間違いです。体は動かしている、例えば、散歩などの軽い動きをしている方が、身体は楽なんですよ。
健康のためにウォーキングされるのであれば、大股にはならず、早歩きをしようとせず、踵の意識はなくして、楽にダラダラ歩いてくださいね。30分~60分歩き通しでも結構疲れませんが、汗をかくことができますよ。これこそ本来の有酸素運動ですからね。