股関節が痛い、と来院される方の多くは、
実は股関節とは違うことがあります。
まず、股関節のある位置は体の前面ではありません。
つまり、太ももの付け根の前面あたりが痛いという場合は、
ほとんどの場合、腰の筋肉のゆがみが原因となっています。
これは進行する痛みなので、なるべく早く対処しましょう。
どんな慢性の痛みでも、根本の原因は同じで、筋肉の疲労代謝ができなくなること
だと私は考えて施術しています。
疲労がたまると血液循環が悪くなるか?
筋肉内にできた疲労物質は毛細管の動脈と静脈の吻合(合わさった)した集合管に運ばれます。
集合管の一度に確保できる疲労物質量を上回るとつまる、と考えると分かりやすいと思います。
たとえば、排水口の生ごみ受けに満杯に生ごみが詰まったとします、
そうするとシンク内(洗面所)に水を流すとつまってあふれてきますよね。
筋肉の中でもとても小さな単位で、同じような現象が起きてしまうため、
酸素やエネルギーを流し込むための動脈側の毛細管もつまってしまい筋肉内に、
酸素やエネルギーが供給できなくなってしまい、筋肉の機能低下を起こしてしまいます。
その後十分な休養がとることができ、筋肉内に滞っている疲労物質がなくなってくれれば、
今まで通りの筋肉によみがえれるのですが、
私たちはなかなかゆっくり休めないものです。
とくに大人になれば余計です。
筋肉は体を動かすためだけに働いているわけではありません、
まず体を支えるという働きがあります。
立っていても座っていてもです。
その次に、動く、あるいは衝撃を吸収するという働きになります。
常に体を支え続けなければならないのですが、
機能低下した筋肉が増えてくると、このバランスを崩してしまい、
体を支えにくくなり、常に力を入れていなければならないのと、
進行して筋肉の付着位置をなるべく近づけようとする働きにより、
関節がゆがみ、余計に体を支えなければならなくなり、
限界になった時に痛みを出します。
つまり、この症状こそが肩こりや、腰が重いといわれるようになるのです。
これをもとに戻すためには、筋肉の収縮を強めないようにして、筋肉の微細ケイレンを促し、
集合管の静脈側のつまりを流すように筋肉に刺激します。
それと関節の面がゆがんでしまっているものを、整え合わせるように軽く圧をかけていきます。
その時に筋肉内の筋肉の長さや厚みを計るセンサーの感覚神経を刺激し、
脊髄、脳が運動神経に筋肉を働かせるように刺激が戻ってくる、
正確な神経回路の調整を促すことをする施術が、ひのくま整骨院で行っている整体です。
さて、ずいぶんと本題から離れてしまっているようですが、筋肉の疲労が腰や骨盤の傾きを変えてしまい、
おなか周りの筋肉の緊張が腰を左右に曲げさせないようにしてしまい、
かつ、腰をそらせようとする筋肉のこわばりから、まっすぐな位置に戻そうとする太ももや、
おなかの中の背骨の前側にある大腰筋の緊張がこの股関節が痛いという現象を起こしてしまっています。
とても複雑なゆがみなので言葉では説明をするのは大変なんですが、
太ももから、骨盤周り、おなか周りの筋肉のバランスをなるべく早く整えないと、
分離症、すべり症といわれる疲労骨折や、
変形性股関節症といわれる本当に股関節の障害へ進行してしまう恐れがあります。