代謝性疼痛

代謝性障害からくる痛みを「代謝性疼痛」と呼んでます。

何の代謝性の障害なのかといいますと、潤滑液の生産と吸収のバランス異常によるものなんです。病気ということではほとんどはないです。

もともと、関節に滑液という「潤滑液」が流れているんです。それを覆う、留めておく滑液包という膜というか袋が存在するんです。その膜を破りはしませんが、パンパンになるまで滑液の生産をしてしまう原因が筋肉と関節の歪みにあるんです。放置や注射で抜いたとしてもこの滑液を生産の急加速を止める手立てにはなっていないので、いずれ膜をすり抜けるほどあふれ出してしまう、この状態が膝でいえば「膝に水がたまる」という現象になっているのです。

また関節だけに滑液があるわけではなく、腱や筋膜などの間にも存在し動きを滑らかにしているわけです、でも関節の曲げ伸ばしなどが頻繁に繰り返されてスムースにならなくなった時に、どんどんと生産してしまうようになるんです。この時に膜の一部を変化させて、「キノコ」みたいに袋を形成した物が、ヒザの後ろであれば「ベーカー嚢腫」関節付近にできたものはだいたいが「ガングリオン」と命名されています。

それからとても有名な代謝障害の傷病名が「腱鞘炎」です。腱鞘は腱を包んだスポンジのチューブみたいなものなので、滑りが悪くなるともっと滑液を含ませるようにして滑りを保とうとするんです。でもたくさん液体がしみこみすぎると腱を圧迫してしまうので滑りが悪くなってしまいます。そうするもっと滑液を含ませるように脳からの指令が起こるわけです。つまり安定した関節周囲の腱の働きと、関節の歪みが無くなれば生産する量をしっかりと調節でき、さらに安定した吸収力も確保でき、いつもきれいな潤滑液に浸された状態になってスムースに関節が動けるようになり、痛みという危険信号を発せなくてもよくなるんです。

抜いたり切ったりと代謝性の障害に対処法がありますが、体の機能を正せればまたすぐに元通りに近くなるので切ったり抜いたりする必要性が無くなります。

代謝性疼痛を怖がることはありません。ただ、傷病名を断定してもらいたい場合は病院、医院でお医者さんからの診断を受けてくださいね。

私は、柔道整復師なので傷病名はつけられませんが、それに沿った専門療法を行っています。

いつでもご相談なさってください、お力になりたいから。

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