施術の選択肢として、「バキッ!」とする施術を行うこともあります。
ただし、どんな症状の人に対しても行えるものではないと考えていますので、例えご希望されるようなことがありましても、急性の腰痛症の人だったり、打撲傷の症状が重なっている捻挫痛に対しては、お断りしています。
先日、来院されたご高齢の男性患者さんに、カイロをやって欲しいとのお願いに、症状からの判断でお断りしました。全く施術を行わなかったのではなく、「バキッ!」とする施術をしなかっただけです。
高所からの転落で、しりもちをついて腰を痛めたといいます。受傷日とその1週間後に、病院でレントゲン検査を受けたんだそうです。そうしたら骨には異常がないという説明を受けて、治療を受けてきたそうなんですが、痛くて寝られない、という電話をまず初めにもらいました。
よくよく話してみると、寝るのはもともと寝られないことが多かったのだといいます。
一通りの問診を終え、直観的に腰の施術よりも腕・背中の施術の必要性を感じたので、テスト的に上肢の施術をして起坐動作をしてもらうと、楽になったというのでやはりモーメントアーム腰痛症としりもちをついたことからの椎間関節障害、と判断し、仰向けに寝てもらう。
問診時仰向けになっても痛くないといっていたのとは裏腹に、仰向けになると痛がり、うつぶせてもらっても痛がります。
ということは、「バキッ!」とする施術をしてしまったら立てなくなります。
上肢の施術の後に、最終的に腰椎の椎間関節の弛緩を狙った施術を行いたかったのですが、骨盤の回旋運動の可動を高め、脊柱起立筋群の緊張を緩めるまでにしか、その患者さんの体が許容できる刺激ではなかったようです。でも物足りなかったのかもしれません、最後にもっとばきっとやってもらいたいとおっしゃっていました。
10年前にはその患者さんにはやったのかな?と思いカルテを見返してもやった記憶記録はありません。もしかしたら、この10年の間に違う医療機関でやってもらっていたのかもしれません。それがうちでやってもらったと勘違いされたのかもしれませんが、基本的にひのくま整骨院では「バキッ!」とする施術は致しません。