10年ぶりの患者さん

最近、過去10年以上前に来院された患者さんが増えています。このことに心から感謝し、また不思議な気持ちが湧いてきます。

その方々の中には、10年以上もほぼ健康な状態が続いていた方もいます。中には内科系の病気を経験した方もいますが、驚くほど腰の痛みがない方や、膝や足の痛みがない方もいらっしゃいました。そして、最近腰が痛くなったという方や、あごの痛みを訴える方など、様々な症状をお持ちの方がいらっしゃいます。

これらの方々は、私たちの施術に真剣に取り組んでくれていました。通常、痛みが消えると通院が途絶える方が多いですが、当時は少し厳しい通院指導を行っていたため、痛みが落ち着いていても体の調子がまだ整っていないことを理解し、週に3回、その後週に2回、最後に1週間空けて施術するよう指導しました。それでも彼らは真摯に通院してくれました。

彼らはどこの医療機関でも同様の経験をされた方ばかりでしたので、私を信頼してくれていたのだと思います。

私は、「古傷」という言葉を、私が施術した方々の口から出ないように心がけています。確かに古傷は存在するかもしれませんが、そのような状態に陥ることはありません。捻挫や打撲、挫傷、骨折や脱臼においても、傷自体は患者さんの体が治癒していきますが、硬さや瘢痕(かさぶたみたいなもの)は極力小さくなるように施術を行い、それでも大丈夫でしょうと伝えたいのです。

私は柔道整復師ですので、完全な治癒ということをお伝えすることはできませんし、傷病名をお伝えすることもできません。それは診断を下すことになります。ケガについては、切れているか、ズレているかを判断し、その箇所を整えるために施術を行います。他の医療機関で「椎間板ヘルニア」と診断されたとか、「狭窄症」と診断されたという方の声をよく耳にしますが、私はいかなるときも、法に触れないような仕事を心掛けています。

リピートしていただけることはありがたいと感じていますが、同じ箇所に対して早いサイクルでの施術は避けたいと考え、そのように施術しています。

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