どのような症状でお悩みですか?
と聞いたところで本当のお悩みは、初対面の人には伝えにくいのかもしれない、それが、医療従事者(柔道整復師)の私にも。
自分自身も、もしかしたら病院へ行くことがあれば、なるべく事細かに今の症状、悩みを打ち明けるつもりでも、表面上の今の現状しか伝えられないのかもしれない。今の主訴が伝われば本来医療機関では良いのだと思うんだけど、わたしが営んでいるのは整骨院で、視覚でみて、触覚で触り、熱感、腫れの硬さ、関節の曲がり具合、曲げた時の関節や各部位の移動方向や、音(ゴツゴツ感、パキッ感、など)言語化するのが患者さんとのコミュニケーションの一番の、検査とそれに関する説明であり判断をしゃべるだけなので、最大の納得感は結果がすべてだと私は思っている。
偉そうなことのようだけど、先日も、わりと何度も信頼してリピータとして診えていただいているA氏のはなし。
A氏は、内科的な病気も視野に、病院で検査を受けてきたんだけど、はっきりとした結果と診断をしてもらっていない、だから不安だという、わからなくもない話だ。レントゲンや血液検査、MRIまでも使って調べてもらって、痛みが取れない。それは疑心暗鬼にもなり、インターネットで同じような悩みを抱えられている人の検索閲覧に引っ掛かるように検索をし、不安をより複雑化していた。そんな状態で当院へ診えていただいたもんだから、本当の原因まで問診ではたどり着けず、全身の筋肉の調整をさせていただく。
その都度、症状の変化を問診していき、生活で最も必要な動きの歩行を、観察していた。それでもいつも変化がないというので、いろいろな動きを取らせ、あくまで口頭と触診時での判断から腰の施術をベースに、何日間か繰り返す。
ふと最近になって、A氏いはく、わずかだけど変わったか、歩いているとき痛みが出るときの症状が・・・、という。その後2回の施術を過ぎた以降の施術を開始する前の問診時、一番初めは膝の裏が痛くなって今も膝の裏が痛くて。
(あれ?初めて来たときにはそんな話は一度もしてくれていなかった、あー、本当の悩みを、本当の主訴を語ってくれるには、時間も必要なのかもわからないし、信頼関係の構築が必要で、それでも話してもらえたことには感謝だな)
という、ことがあった。結果今までの施術で、いろいろ試行錯誤していたのだけれど、結びつく手技と、結果から膝の障害という判断がついた。正確には足首とふくらはぎと膝の機能障害だと、私は判断し施術を行った。
結果が変わって、これならばという患者さんの中での変化が、私への信頼度をあげてくれたのかもしれない。だから本当の主訴までたどり着けたのかもしれない。
私たちの痛みはワンパターンではないので、また、違う症状を訴えてくるかもしれないが、その都度、体のゆがみを整え、忘れていた記憶前の体の位置関係の許容範囲まで整える必要があると、考えている。
ひのくま整骨院での施術は、そのような考えで行っている。