体の調整をするうえで、いつも考えていることがあります。
それが、「軸」、それから、「面」です。
軸とは柱みたいなものです、つまり「骨」にあたるところです。
関節があるので、骨と骨をどのようにすれば同一線上に整うのか?
を考え施術します。
また、受け手となって、体はやっぱり落ち着くポジションに戻りたい働きがあるので、待っていてわずかなきっかけを刺激して、
骨と骨をそろえることもあります。どちらも軸をそろえることには変わりありません。
待つ、調整する、それぞれではなく、いつも一人の施術時間中に繰り返しています。
とても弱った体には、調整するという刺激が受け止めきれないことも多いようです。
ただ、弱ったカラダという自覚がないことも非常に多く、施術のときに手足を動かすのですが、抵抗あるいは協力されてしまうことがあります。
このような状態は、関節を支えている筋肉の機能の低下あるいは不全状態にあると考えています。
待つのが主になる施術はこのような、筋緊張を突破してしまった機能不全の重なった体に対して行っています。
まずはいろいろな方法で、複数の関節をまたいで骨同士の中心線(軸)を整えます。
次に私たちの使う言葉の中にも、「正面」という言葉がある通り、
それぞれの部位にも正面、裏面、内側面、外側面があります。
これらは軸を中心に面を変えます。
いつも「正面:正面」ではなく、「正面:内側面(外側面)」となることの方が多いものです。
ここで、回旋(ねじれ)が必要な動きになってきます。
そのため、上記で説明した、「軸」が重要になってきます。
細長い骨を中心にもう一つの細長い骨が、同じ関節を起点として、らせん状(ねじれていく)に倒れていくと、
内側面あるいは外側面が正面の部位と重なる動きをします。
たとえば腕です。
上腕部に肘を起点に前腕部は、手のひらを自分に近づけたり離したりする動きで、内側面と外側面を入れ替えて、
上腕の正面に、正面・内側面・外側面の3面をちょうど良い範囲内で近づけ生活します。
私の中で施術の終了基準は、左右の動きが相対象になって痛みが出なくなっていることです。
軸をそろえる時のように待ったり、調整するように刺激するのですが、「軸」の調整は軸だけ、面の調整は面だけではなく、一連の施術の中でいつも頭で考えながら、そして手で患者さんの反応を感じながら、そして患者さんの反応を観察しながら行っています。五感のうち嗅覚、味覚以外、
聴覚・視覚・触覚をフルに使い、時々第6感も加わって調整しています。第6感つまり「気」や「念」と表現されるものです。
第6感のことはまた、いつか。