腰が痛い、腰が重い、などつらいと感じる症状はさまざまですね。
ただ、動いているとき、症状がそんなにつらそうに見えない人もいます。
つまり、自分自身は相当苦しいのに、周りの人にはそのつらさが伝わらない、
ということがさらに、つらさを増幅していることがあります。
原因は筋肉の疲労がひとつと、心の傷害の二つが重なりあっているもの、
と私は考えています。
だからこそ私は、寄り添える療養をしたいと考えています。
さて、実際触ってみると、とても固くなっています。
とくにこのような症状で悩むひとは、小さな筋肉が疲労しきっています。
疲労することで、十分な休息が取れなかったとき、筋肉の構造がかわり機能が低下すると考えます。
二つの椎骨(せぼね)をつないで支えようとする筋肉の、わずかに働ける筋線維が、
常に力を入れて支えていることで「固い」という現象になります。
1か所でもそのような現象が起こると、後頭骨、仙骨を含んだ26個の背骨が、それぞれ作る椎間関節が、傾くこととなりそれを補正しようと、
ほかの筋肉の力み(りきみ)が背骨を支える筋肉群のこわばりとなってしまい、「固い」という現象になります。
とくに周りの人には「 普通に動けている 」ようにみえる症状の場合、
背骨を支える筋肉の、特に小さな筋肉の機能低下が「主」になってきます。
大きな、例えば腰腸肋筋、胸腸肋筋などの脊柱起立筋群は、小さな横突間筋や棘間筋などの機能低下の割合が小さく、機能できる容量も大きいための「普通に動けている」ようにみえる現象になっていると思っています。
骨盤の傾きを支えられるように、そして、足から受ける衝撃を分散できるように、筋肉の固くなる現象をおさえて、骨の並びを整え、足からの入力に対して筋肉が働けるように、いくつものつながる関節を連動させて整え合わせます。
腰椎椎間板ヘルニアや、腰椎分離症、腰椎すべり症などのような、機能損傷型の腰痛に進行しないうちに、早めの対策をしましょうね。