先日、テレビを見ていて「菊池体操」というものが流行っていることを知りました。
非常応じてに良いストレッチングやエクササイズをされているのを拝見しました。現代は施術にしても痛みのないものを売りにされているところが多いようです。実は私もなんですけど、ただ、痛みのない施術って結構限界があるんです。
人の感じる痛みは、ケガでない限り地道に体の変化を起こすことによって生じる「ゆがみ」が原因で、正常機能しないがための「サイン」で各々の部位が脳へ知らせる手段として起こる現象です。ただし、脳もそのサインを医療機関に行くとか、自分でその歪みの原因を導き修正するということはなかなかできないために、手っ取り早くその動きをしないように関節の運動制限を行うように筋肉に指令を出すのです。つまり、その作用により一時的に痛みを出さなくできるという働きなんです。それが積み重なっていくと、袋小路、の状況になってしまい、常に痛みが引かない「痛み」を発するようになったり、疲労骨折を起こしたり、オスグッドのように骨を引きはがすようになってしまうという、「生体防御」が負の働きをしてしまうんです。
疲労骨折に至らなくても、それぞれの筋肉には「筋膜」という膜で覆われていますが、重なり合う筋膜を癒着させてしまったり、靭帯の緊張を起こしたり、関節包のひだの癒着や石灰沈着などといった現象が起きてしまったりします。石灰沈着は、関節包の癒着などが繰り返し刺激されることで、炎症反応を起こしマクロファージという白血球の仲間が活動した老廃物に含まれる石灰を蓄積してしまって起こる現象です。
つまり積み重なって癒着し張り付いた軟部組織は剥がさなければならないわけです。そしてその働きを戻すことと、筋肉が緊張したままではまた同じことを繰り返してしまうわけですからその筋肉のゆがみを整え合わせることをしなければなりません。
筋肉が動き出すとそこに栄養を送り込む必要性が生まれます、それが「基礎代謝」を活性させることになったいるわけです。代謝の向上がなされると、マクロファージによって作られた石灰もまた体内に吸収されるように血液に乗って破骨細胞も運搬されてきます。剥がすという操作はどうしても痛みを伴うものなんです。ただ痛みが踏ん張りすぎて逆に伸ばそうとする行為が筋肉を縮めてしまうようだと痛みを作るようになってしまい悪循環に上乗せされてしまいます。そうならないようにするための研修を10年以上、合宿にて毎月熊本まで、開業するまでの8か月間は、直接大阪で師匠の下で住み込みで毎晩手技を見てもらってきました。
もうこの施術に出合って20年以上になりますが、いまだ研究と研修を行っています。
当院は痛みのない施術を目標にしていますが、時として必要性がある場合は突っ張る痛みは感じてしまうかもしれません。でも施術に通っている間だけです、元の生活をできるようになるんだったら非常に短い時間だと私は考えているんですけど。